2012年01月12日
川俣晶の縁側ソフトウェア技術雑記 total 3201 count

続・今の時代は1980年頃に不気味なほどよく似ている

Written By: 川俣 晶連絡先

「この記事を見て、まさに歴史は一回りしたなと思った」

[CES2012]NokiaブースでLumia 900の実機を展示、日本再上陸の可能性を直撃より

Nokia Lumia 900のプロセッサはMSM8255相当の処理性能を持つQualcommのAPQ8055 1.4GHzと、3GとLTEのモデム機能を担当するMDM9200の組み合わせ。

「なんでそう思うんだい?」

「8255とか8085とか9200とか出てくるからさ」

「なぜなんだよ」

「1980年頃まで遡るとだな」

  • 定番のパラレルI/Oチップはインテルの8255かモトローラの6820 (6821とか6522VIAとかいう人はしらん)
  • インテルの8bit CPUのシリーズと言えば8008, 8080, 8085

「関係ない別の同じ番号のチップが昔あったわけだね。それは分かったけど9200が分からないよ」

「別に9200という番号に心当たりがあるわけでは無いが、テキサス・インスツルメンツが9000番台のチップのシリーズを製品化していたからな。TMS9900シリーズとか。TI-99を知らないのか?」

「知らないよ、そんなパソコン」

「でもさ。ぴゅう太にもTMS9995が乗ってたし、MSXに乗っていたVDPのTMS9918だって同じシリーズなんだぜ」

「えー」

「そもそも、8086だの68000だのZ8000だのと16bit CPUの開発競争が起こるずっと前からTMS9900は16bitだったんだぜ。はっはっは」

「まさかそれも」

「そうさ。Javaが仮想マシンで機種に依存しないと豪語する遙か以前からUCSD Pascalは仮想マシンで機種に依存しないPコードを実行できたんだぜ。それと同じさ」

「歴史は繰り返してる……」

「でも、本当に新しいことも中にはある。それを見抜く目は養わないとな」

「ぎゃふん」